中田さんの「部下に話しかける」という標的行動について、その直後の後続事象によって、将来の行動にどのように影響するか予測できる。そうした内容について、島宗リーダー本による第94回目の引用である。
【引用はじめ】
後続事象が将来の標的行動に及ぼす影響はどのように推測すればいいでしょうか。中田さんに話を聞けば、「部下の仕事が中断する」ことや「他の部下がざわつく」ことを気にしていたことがわかりますから、それがヒントになります。ただし、聞き取りによる情報はあくまでヒントです。当事者が信じていることが行動の原因とは限りません。より有効なのは、同じような標的行動が生じている場面を探して、比較することです。
中田さんは、自分のオフィスに部下を呼び出したときには問題なく話しかけていました。会議のときも同じです。この様子をABC分析して比べることで、後続事象が行動に及ぼしている影響を推測するのです。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.58 )
【引用おわり】
中田さんが「部下に話しかける」ことは、自分のオフィスだと抵抗ない。しかし、部下の仕事場においては、「話しづらい」と感じている。「部下の仕事を中断させてしまう」し、「他の部下がざわつく」からだ。場面によって、話しかけること一つとっても、やりやすいこととやりにくいことがわかる。
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