上司の中田さんは性格が"人見知り"と自らを認識している。ただ、そうだとしてもそれが具体的にどんな行動に表れているか。それをビデオクリップ法でイメージ化するとどうなるか。そうした内容について、島宗リーダー本による第91回目の引用である。
【引用はじめ】
自分は"人見知り"な性格だからと、部下に話しかけずにいた中田さんの事例を考えてみましょう。部下に話しかけることで部下の仕事が中断することを懸念していた中田さんですが、それでも月に一度くらいは話しかけていました。その時の様子をビデオクリップ法を使ってイメージしてみましょう。
中田さんが自分のオフィスから出て、下の階に降り、部下の席まで歩いて行き、「平田さん、A社の案件だけど、その後、どうなった?」と話しかけます。これに対し、平田さんは、それまでキーボード入力をしていた手を止め、振り返り、戸惑った表情をして、慌てて席を立とうとします。
「いいよ、いいよ。座ったままで」と、中田さんも急いで平田さんを止めようとします。近くの席の部下たちが、何事かとこちらに視線を向けています。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.56~p.57 )
【引用おわり】
ビデオクリップ法により、中田さんが部下の平田さんに話しかける様子を明らかにしてみる。その時、どんなことが問題になっているかはっきりする。平田さんが戸惑っている表情を示している。近くの部下たちがその様子を見て視線を集中させる。なんか特別のことが起きているという様子が分かるのである。
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