上司の中田さんは部下に対して、なかなか話しかけられない。それをビデオクリップ法でイメージ化したものを、行動分析してみるとどうなるか。そうした内容について、島宗リーダー本による第92回目の引用である。
【引用はじめ】
自分は"人見知り"な性格だからと、部下に話しかけずにいた中田さんが部下に話しかける時の様子をビデオクリップ法を使ってイメージ化しました。その時の、「標的行動(B)」(Target Behavior)は「部下に話しかける」行動です。
標的行動の直前の状況や出来事を「先行事象(A)」(Antecedents)と呼び、標的行動の直後の状況や出来事を「後続事象(C)」(Consequences)と呼びます。随伴性の分析は、標的行動に影響しそうな先行事象や後続事象を書き出すことから始めます。これをABC分析と呼んでいます。
先行事象(A) 「部下からの情報が必要なときに」「部下の席で」
標的行動(B) 「部下に話しかける」
後続事象(C) 「部下の仕事が中断する (↓) 」「部下が戸惑った表情をする (↓) 」「他の部下がざわつく (↓) 」「部下から情報が得られる (↑) 」
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.57 )
【引用おわり】
「部下に話しかける」という標的行動は、その直前にはどうなっているか。 その直後にはどうなっているか。直前、行動、直後の3つにわけた分析である。これをABC分析と呼ぶ。ABC分析によって、中田さんがかかわる行動がどうなっているか、その関係性を明らかにすることができる。それを手がかりに「直後」の状況がどうなっているかはっきりし、「行動」にどう影響しているかを知ることができるのだ。
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