シェイピングをうまく使えれば、目標まで達成することができる。そのためには、学び手の実情をふまえて対応することが重要である。学び手が失敗したらそれを学び手のせいにしまったら、問題の解決ができない。学び手の失敗は何が原因かを突き止めることが必要なのだ。個人攻撃の罠に陥らないように努めなければならない。そうした内容について、島宗リーダー本による第160回目の引用である。
【引用はじめ】
シェイピングとは、標的行動に近い行動に関して、徐々に難易度を高めていき、最終的に標的行動ができるようにしていく方法です。ステップを小さくしすぎると学び手が飽きてしまいますし、大きくしすぎるとOKが出ず、練習する行動そのものが消去されてしまいます。そこで注意しなくてはならないことが2つあります。
1つは学び手はいつも正しいということです。OKが出ないと「こんなこともできないのか!」とか「まだわからないの?」など、ついつい学び手を責めてしまいがちですが、それは個人攻撃の罠です。
学び手が間違いを繰り返したり、何をしていいかわからなくなるところには、介入の手続きを改善するヒントが必ず示されているものです。学び手の間違いは、教え手が気づかないうちに設定している随伴性によって生じます。それに気づかせてくれるという意味で、学び手の行動はいつも正しいのです。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.89~p.91 )
【引用おわり】
シェイピングにとって大事なことは、学び手の実情をふまえて、それに合ったステップの分け方を工夫することである。問題が生じたり、失敗を繰り返したら、学び手の能力だといったら、工夫する努力を怠ることになる。安易に学び手を問題にしないことだ。教え手側の随伴性こそ問題なのだから。
0 件のコメント:
コメントを投稿