IMPACTモデルによって、仕事を進める上では、その順序が決まっているわけでない。業績の改善に応じて、そこで必要とする観点を変更した方がいい。そうした内容について、島宗リーダー本による第164回目の引用である。
【引用はじめ】
ポジィティブな行動マネジメントで基本となる仕事の流れを、IMPACT(インパクト)モデルと呼んでいます。
IはIdentify。業績向上にとって重要な目標を選んだり、決めたりする段階です。
MはMeasure。業績向上にとって重要な目標を測定する段階です。既存の経営指標を使うこともあれば、新たに作ることになる場合もあります。
PはPinpoint。Iで選んだ目標を達成したり、指標を改善する具体的な標的行動を選択します。行動化や焦点化はここで行います。
AはActivate。標的行動を引き起こす先行事象を整備します。
CはConsequence。標的行動を強化する後続事象を整備します。
TはTransfer。標的行動が他の場面で応用されたり、維持、継続されるように、随伴性を整備します。
IMPACTはこの順序で一方的に進むとは限りません。経営指標や標的行動を吟味しながら、社内の各部署にとってより重要な目標が見つかれば変更します。焦点化した標的行動が実行されるようになっても、業績に関連する指標に影響がないことがわかったら、焦点化に戻ります。既存の経営戦略から目標を選び(I)、財務諸表や営業報告書などのデータから指標(M)を選ぶこともあれば、指標作りから始める場合もあります。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.96~p.97 )
【引用おわり】
IMPACTモデルで業績向上を目指すのだが、その順序にこだわる必要はない。業績が改善されていけば、目標だって変更を余儀なくされる。うまくいかなければ、目標のより焦点化したものが求められる。そうなれば、先行事象、後続事象などを変更することになる。随伴性を変えることにもなるのだ。臨機応変な対応が大事である。
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