効果のある随伴性においては、行動の直後の後続事象が重要だ。直後とは数秒以内か少なくとも60秒以内ということである。その後続事象によって、確実に行動の頻度を増やしたり、減らしたりするものかを見極めなければならない。そうした内容について、島宗リーダー本による第232回目の引用である。
【引用はじめ】
随伴性の見直しのツールにE-TIP(イーティップ)というのが便利です。後続事象を4つの項目で確認し、うまくいっていない介入がなぜうまくいっていないのか、どうすればうまくいくのかを検討するやり方です。
その一番目がEはEffect(効果)です。その後続事象が行動の頻度を増やすのか(強化)、減らすのか(弱化)を評価します。
事例の中の随伴性を調べてみると、強化の随伴性より弱化や消去の随伴性の方が遥かに多いことがあります。
同時に、効果がない随伴性を効果があると思い込んでいないか、変えたつもりだけで、すでにそこにある随伴性のままになっていないか、見落とした嫌子はないかなどを確認します。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.126)
【引用おわり】
行動の分析には、先行事象(A)→標的行動(B)→後続事象(C)というABC分析が用いられる。ここにおいては、特に後続事象に着目して標的行動の直後の環境変化という随伴性によって、標的行動の変容を行うのである。行動の頻度を増やす強化になっているか、行動の頻度を減らす弱化になっているか、それを明らかにするのだ。
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