行動がうまく変えられなかったら、今ある随伴性を見直すことになる。そのためには、先行事象(A)→標的行動(B)→後続事象(C)というABC分析において、後続事象が本人にとって重要かどうかといった問題がある。そうした内容について、島宗リーダー本による第234回目の引用である。
【引用はじめ】
随伴性の見直しのツールにE-TIP(イーティップ)というのが便利です。後続事象を4つの項目(Effect効果・Timingタイミング・Importance重要性・Probability確率)で確認し、うまくいっていない介入がなぜうまくいっていないのか、どうすればうまくいくのかを検討するやり方です。
その三番目のIはImportance(重要性)です。その後続事象が行動する人にとって、どれだけ価値があるか評価します。
思い込みの好子を設定していないか、好子は好子でも、塵も積もれば山となる型の随伴性が設定されていないかなどを確認します。
たとえば、所属する部署のIT関係の予算を管理する係になることは、常に最新のスマートフォンを使い、新しいソフトウェアもチームで最初に使い始める部下にとっては好子になるかもしれませんが、パソコンが苦手な別の部下には嫌子にしかならないでしょう。個人差や多様性の認識と配慮が重要になります。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.126~p.127)
【引用おわり】
標的行動にとって、後続事象が重要で、行動確率の高いものであれば 、行動頻度を増すことができる。思い込みの好子では、行動を変えることができない。塵も積もれば山となる型の随伴性でも行動を変えるのは難しい。本人が重要だという好子による随伴性を設定するのである。
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