行動を変えるには、今ある随伴性を見直さなければならない。そのためには、先行事象(A)→標的行動(B)→後続事象(C)といったABC分析を行うことになる。その中でも、後続事象がどうなっているかを明確にする必要がある。行動と後続事象の関係のタイミングが明確になっているかということである。そうした内容について、島宗リーダー本による第233回目の引用である。
【引用はじめ】
随伴性の見直しのツールにE-TIP(イーティップ)というのが便利です。後続事象を4つの項目(Effect効果・Timingタイミング・Importance重要性・Probability確率)で確認し、うまくいっていない介入がなぜうまくいっていないのか、どうすればうまくいくのかを検討するやり方です。
その二番目のTはTiming(タイミング)です。その後続事象が行動からどのくらい遅延して生じるのか確認します。
数秒以上遅延するのなら、「〇〇をしたら〇〇になる」という行動と後続事象の関係を伝える言語化の手続きが必須になります。遅延そのものは障害になりませんが、標的行動と後続事象の関係が不明確だと、随伴性は無効化されてしまいます。
たとえば、6か月後のボーナスは査定基準が具体的な行動に関連づけてあり、その基準が明示されていれば有効化しますが、たいていはそうなっていないのではないでしょうか。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.126)
【引用おわり】
行動と後続事象に遅延がないか。遅延があっても、標的行動と後続事象の関係が明瞭になっているか。そうなっていれば、随伴性のタイミングは良かったのであり、行動の変容もうまくいくということである。
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