レジ係の学生アルバイトが、お客さんに対して元気に笑顔で挨拶できるようにしたい。そうすれば、お客さんも喜んでまたこの店で買物をしてくれる。そのような理由を言ったら、すぐ元気な挨拶ができるようになるだろうか。それだけでは、お客さんの数がすぐ増えるのは難しいから。そうした内容について、島宗リーダー本による第239回目の引用である。
【引用はじめ】
レジ係はお客さんに笑顔で「こんにちは、いらっしゃいませ」と挨拶することになっています。主婦のパートには愛想よく挨拶できているスタッフが多いが、学生アルバイトの大半が、お客の顔も見ず、無表情で、聞こえないくらい小さな声で挨拶しています。
挨拶する理由を「お客さんが気持ち良く買い物できるように」とか「またうちの店で買物をしてもらえるように」と説明しても、少なくとも「笑顔で挨拶する」という行動の直後にはこうした後続事象は生じません。再来店する顧客が増えるとしても、これは塵も積もれば山となる型の随伴性ですから行動は強化されません。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.129)
【引用おわり】
どうすれば、お客さんに対して愛想よく挨拶できるようになるのだろうか。まずは、「こんにちは、いらっしゃいませ」という挨拶がどのぐらいの頻度でできているか記録してみる必要がある。その現状をふまえ、愛想いい挨拶の頻度を上げるための随伴性を追加するのである。それには、ABC分析による課題分析が役に立つ。
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