上司が部下に対して、指示を出す。部下も上司の意に添う努力をする。しかし、それが上司の意に添わないことだと、その行動について否定される。それは必ずしも、部下の責任だけではない。上司の指示が不明確だったためでもある。上司もそうしたことに気づくべきである。そうした内容について、島宗リーダー本による第323回目の引用である。
【引用はじめ】
不明確な指示が出ているときは、何をしても強化されないことが多いものです。正解のない、いじわるなクイズを出題されているようなものですから。
試しに何かしてみても上司の期待から外れていれば、「そうじゃないんだ」と否定されたり、「わかってないな」と叱られてしまいます。消去や弱化が生じることになります。
そういうことが続くと、不明確な指示は行動を抑制する効果を持つようになります。狼少年現象ですね。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.167)
【引用おわり】
上司も部下に対して、どういう指示をすればいいか吟味する必要がある。安易に指示したのだから、部下はその通りできるだろうと考えすぎる。もし、うまくいかないと「なんだこんなこともできないのか」と個人攻撃したりする。上司側の自己反省がない。部下が理解できる指示であったかを振り返ってみることだ。指示が部下のレベルにあった明確なものであれば、よほどのことがない限り、部下も意図通りのことを成し遂げることができるはずだ。
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