ある医療法人において、数億もかけて新情報システムを導入した。しかし、それが医師たちには評判が悪く、十分活用されなくなってしまった。そうした内容について、島宗リーダー本による第330回目の引用である。
【引用はじめ】
ある医療法人が、病院グループ全体に、サービス向上のための新しい情報システムを導入しました。医師がタブレット型PCを持って回診し、入院患者や看護師と話しながらベッドの横で入力を済ませるシステムです。
電子カルテシステムに直結させることで、医師や看護師による再入力の手間を省き、転記の際のミスを最小限にする。理想的な情報化だと考えられていました。
しかし、億単位の開発費を投資したこのシステムですが、医師からの評判は散々で、とうとう誰も使われなくなってしまいました。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.172)
【引用おわり】
医療サービスの向上にはうってつけと思われた情報システムの導入がうまくいかなかった。医師たちにとって、従前のやり方よりメリットがあるとは思われなかったのである。このやり方に慣れるのに、相当の時間を要することがあった。それが一番の障害となり、まずは面倒くさいとなってしまった。何億もの投資が無駄になってしまったのである。
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