DMによって、新規顧客を獲得できるようにする。そのための効果的な介入はどうすればよいか。思考ツールといったワークシートを用いてみた。それがうまくいった事例である。そうした内容について、島宗リーダー本による第317回目の引用である。
【引用はじめ】
DMが有効に機能するため、その介入には思考ツールを用いました。「顧客の立場に立って考えましょう」という抽象的な指示を、より具体的な質問で構成するワークシートに置き換えました。
ワークシートには、たとえば「どんなときに封筒を開けたくなりますか?」、「どうすればそれを実現できますか?」という質問を書いておきます。部下にそれに対して、「中身に興味があるときに」、「中身が見えるように半透明の封筒を使う」などと回答します。このように、質問に回答していくことで、自然に顧客の立場に立った提案ができるようにしたのです。部下の思考が強化される確率を上げる工夫です。
この思考ツールを導入することで、部下からの提案は増加し、そのほとんどが顧客の立場に立ったものになりました。そして、そうした提案を元に話し合い、DMを改善していくことで、返信率が業界の標準値を超えました。新規の顧客も一件、獲得できました。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.165)
【引用おわり】
思考ツールといったワークシートは、部下がどんな行動をすればよいかを指し示すものになった。何をすべきかが具体的に明らかになったのである。介入としては有効だった。部下は自らどんな行動が効果的かが分かったといえる。
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