2024年8月24日土曜日

島宗リーダー本331「使いやすい情報システムに変更」

 新たに導入した情報システムが十分生かされず、結果的に放置されることになった。何億もかけたものだ。使用者の実情をふまえてなかったことが一番の原因であった。そこで、改めて、使用する人たちの意見を取り入れて、システムを改善したのである。そうした内容について、島宗リーダー本による第331回目の引用である。

【引用はじめ】

 ある医療法人が、病院グループ全体に、サービス向上のための新しい情報システムを導入しました。医師がタブレット型PCを持って回診し、入院患者や看護師と話しながらベッドの横で入力を済ませるシステムです。電子カルテシステムに直結させることで、医師や看護師による再入力の手間を省き、転記の際のミスを最小限にする。理想的な情報化だと考えられていました。しかし、億単位の開発費を投資したこのシステムですが、医師からの評判は散々で、とうとう誰も使われなくなってしまいました。

 そこでコンサル会社に相談しました。

 医師や看護師への聞き取り調査や行動観察の結果、コンサル会社は入力画面や操作手順の変更や医師の研修プログラムの設計と提供を提案し、採用されました。そして入力画面が変更され、医師が看護師に協力してもらいながらその使い方を学ぶことで、システムを使う行動が実行されるようになり、維持されました。

(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.172)

【引用おわり】

 医師や看護師たちにとって、とても使いにくい情報システムであった。彼らの意見を取り入れてそのシステムを改良した。そして、その使い方についても研修する機会を設けたのである。そうしたことによって、このシステムが活用され、病院運営の効率化に寄与する結果になった。

0 件のコメント:

コメントを投稿