部下がある問題で困っていて、上司に相談に行くと、その問題が解決できるというより、さらに問題を複雑にしてしまう。そういうことになったら、部下はどうするだろう。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第29回目となる。
【引用はじめ】
(直前)問題が複雑化しない⇒(行動)部下が上司に相談に行く⇒(直後)問題が複雑化する
何かの問題で困っているときに、上司に相談すると、かえって問題がややこしくなることもある。そうした体験を何度もしたり、あるいは、相談したらとんでもなく面倒なことになってしまったという強烈な体験をしたりしても、「もう、あの上司に相談なんてするものか」と思い、実際に相談に行くという行動は減るだろう。
これも、問題が複雑化するということが、相談に行くという行動を弱化しているのである。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊) p.34~p.35
【引用おわり】
部下は上司に相談して、問題を解決したいと思っている。それがうまくいかず、問題をもっと難しく、複雑にしてしまう。そうしたことが繰り返されれば、頼りがいのない上司ということで、金輪際相談に行くことはなくなる。相談をしなくなるという弱化の例である。
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