Aさんは、以前技術屋だったので自社製品に関する説明は得意だった。しかし、初対面の人との関係づくりが苦手だった。逆にBさんは、もともと営業畑で以前の会社でも働いてきた経験者だった。初対面の人とも抵抗なく対応できた。だが、製品などの説明となるとスムーズにいかなかった。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第65回目となる。
【引用はじめ】
Bさんは、中途入社してあまり間もない営業担当者だった。彼は、営業としての経験は長いので、初対面の相手との接し方は心得ているし、見知らぬ人と会う抵抗感もない。そして、自社と製品、サービスの紹介も、相手の視点に立った効果的な説明ができる。
ただBさんは、この業界での経験はまだ比較的浅いため、こちらから一方的に話している間は良いものの、相手の話を聞く段になると、相手が何を言わんとしているのか正しく理解することが難しく、特に「行間を読む」(言葉に出ていなことを洞察する)ことに苦労する。
だから、その後に続く提案も、相手のニーズにぴったりフィットするものを出すことがなかなかできず、最初は調子の良かった商談も、契約まで結びつかないで終わってしまうことがよくある。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊) p.80
【引用おわり】
Bさんにとっては、最後の契約までもっていけるようにするにはどうするといいか。自社製品が相手のニーズに合わせられるようにすることである。上司が契約成立させた事例などを学ばせるようにすることだ。
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