初心者は目的とする行動ができるようにまでは紆余曲折がある。うまく行動できるように、「言語的指示」「モデリング」などでそのきっかけをつくる。それでもうまくいかないときは、どうするか。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第51回目となる。
【引用はじめ】
行動のきっかけとなる刺激には、「言語的指示」「モデリング」「身体的誘導」の3種類がある。
「身体的誘導」とは、手とり足とり教えることだ。たとえばゴルフでは「腰を回せ」と言われる。これは言語的指示である。だが、本人としては回しているつもりでも、実際には全然回転していないことが、よくある。
すると先生が、「ここまで回すんだ」と言いながら、生徒の腰に手を当てて、ぐっと回す。これが身体的誘導である。
人が行動を真に学習したと言えるのは、その行動を自然とできるようになったときであるが、自然にできるということは、その行動を感覚的(無意識的)に制御しているということだ。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊) p.59~p.60
【引用おわり】
「身体的誘導」は、体の動かし方をどうすればいいか、直接的に教える方法である。体を正しく動かしているかどうか、手とり足とりして確かめさせるのである。言語や見本だけではうまく伝わらない場合、有効な方法である。
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