営業活動において、フォワード・チェイニングのやり方では、「受注を得る」までには、多くの時間を要する。新人にとっては、そこまで到達するのにさまざまな挫折や苦労が伴いがちだ。それよりは、最終的な「受注を得る」といった喜びを得られるようなやり方を考えてもいい。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第58回目となる。
【引用はじめ】
バックワード・チェイニング
一連の行動の連鎖(Chain)を、最後から逆順に強化してゆく
「名刺交換する」できた(強化⑥)←「自社を紹介する」できた(強⑤)←「ニーズを聴く」できた(強化④)←「提案をする」できた(強化③)←「条件を詰める」できた(強化②)←「契約する」できた(強化①)←「受注を得る」リピート
バックワード・チェイニングは、チェイニングを最初の行動からではなく最後の行動から逆順にやってゆくものだ。
新人にはまず、新規顧客から新規契約をいただくことではなく、既存顧客からリピート受注を得るところから仕事を始めさせるのである。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊) p.73
【引用おわり】
新人にとって、受注を得られるというのは何にも代えがたい強化である。そうした経験を積ませることは、営業活動の意欲を高めることにもつながる。まずは、今までの取引先である顧客からリピート受注は取りやすい。新人でも容易に受注が取れる可能性が高い。営業活動にとって最終的な「受注を得る」ところから始めるバックワード・チェイニングという方法も有効な場合がある。
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