行動の直後に強化することによって、その行動を増やす。それだけでなく、正しく行動が起きやすくするきっかけづくりも私たちはよくやっている。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第48回目となる。
【引用はじめ】
正しい行動が起こるきっかけ⇒「言語的指示」「モデリング」「身体的誘導」
ゴルフを教えるときには、ただ褒めるだけでなく他にもいろいろなことをするだろう。クラブの振り方を説明したり、先生がやってみせたり、生徒の体勢を先生が手とり足とり直したりする。
そのほうが生徒が正しくスイングできるようになりやすいからである。まっすぐ飛ばすための降り方や、距離を出すための降り方などにはポイントがあるわけだが、それを生徒自身の試行錯誤だけで見つけ出させるのは非常に難しく、時間がかかってしまう。だから、正しいスイングができるよう、先生があの手この手を使うわけである。
このような、新しい行動を身につけるときには、強化の他にも正しい行動が起きる確率を高めるための方法がある。強化はあくまで行動の直後に行うものだが、これはむしろ行動の前に行われる。
行動のきっかけとなる刺激には、「言語的指示」「モデリング」「身体的誘導」の3種類がある。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊) p.58~p.59
【引用おわり】
新しい行動を引き出しやすいように、言葉で説明したり、見本を示したり、相手の体の動かし方を手を取って教えたりする。行動する前のきっかけとなる刺激と言っていい。そうしたきっかけによって行動が引き出されることで、その直後に行動を強化するのである。
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