上司は、部下に対して同じような対応をしているわけでない。それも、自覚ないままに異なる対応となっている。挨拶することでも、それぞれの部下の違いで行動のしかたが異なる。こうなれば、部下のほうも違った行動となる。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第100回目となる。
【引用はじめ】
上司は、部下が挨拶するのは当たり前のことだから、こちらから何かしてやる必要はないし自然に振る舞っていればよい、くらいの心持ちでいます。しかし実際には、同じ上司が自分のお気に入りの部下に対しては全く異なる反応をしていた。お気に入りの部下が挨拶すると、この上司は「おはよう」と返事をし、自然と笑顔になる。返事があり、笑顔が向けられることは、部下にとっては強化です。
気に入った部下には、無自覚に挨拶するという行動を強化しています。逆に、「覇気のない」部下には挨拶することを消去したり弱化したりするような反応を無自覚にとっていたのです。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.115~p.116
【引用おわり】
気に入った部下には、上司も挨拶することを自然に強化している。しかし、「覇気のない」部下としている部下には、挨拶も返せず、対応もおろそかになっている。上司のそうした行動は無意識なままである。上司も部下への対応にも反省すべき点がある。
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