目標を設定することの意義はどういうことか。自己強化ができるようにすることである。目標が達成できれば、行動を強化することができるのである。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第86回目となる。
【引用はじめ】
自己強化と目標
先行条件(A)「目標立てて」⇒行動(B)「努力する」⇒結果(C)「達成できて嬉しい」《強化》
先行条件(A)「目標立てて」⇒行動(B)「努力する」⇒結果(C)「達成できずむなしい」《弱化》
目標は、あればよいというものではない。ほんとうに大切なのは、「目標を達成する」という行動ができることである。目標があっても達成できなければ、自己強化はできないからだ。
目標を立てて努力しても結果が悪ければ、それを繰り返しているうちに、人は努力する意欲自体を失ってしまう。努力するという行動が消去または弱化されてしまう。
ピークを過ぎて結果が出せなくなったアスリートが引退を考えるのは、こうしたメカニズムによると思われる。だから目標設定のポイントは、がんばれば達成できるくらいのものにすることが第一である。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.97
【引用おわり】
目標を設定して、物事に取り組むことは重要である。達成可能な目標を設定して、次々に成し遂げていくことは、喜びをもたらす。これが自己強化といえる。そして、新たな目標への取り組みにもつながる。
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