フォワード・チェイニングは前から順繰りやっていって、最終目標に到達するやり方である。それだと、最終目標まで到達するのに多くの時間を要する。最終的な満足を得るまで、簡単ではない。逆順から経験させることで、「勝ち味」を覚えさせるバックワード・チェイニングという方法を用いるやり方もある。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第293回目となる。
【引用はじめ】
- バックワード・チェイニングは、こうしたチェイニングを最初の行動からではなく最後の行動から逆順にやってゆくものだ。
- 営業においては、新人にはまず、新規顧客から新規契約をいただくことではなく、既存顧客からリピート受注を得るところから仕事を始めさせるのである。
- 新人が、飛び込み営業で新規顧客を開拓し、そこから注文をいただき、さらにはリピート受注をいただけるようになるまでには、相当の期間がかかる。
- 問題は、それまで、新人営業は「勝ち味」を覚えられないということである。
- 注文をいただくことは可能なことであると思えるか思えないかで、営業担当者の姿勢や行動には微妙な差が出てくる。
- そしてその差が、その後の成果を左右する。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.73~p.74
【引用おわり】
新人にとっては、「受注を得る」経験から始めてみることで、その喜びを味わわせるのである。「受注を得る」には、どんなことが必要かが体験できるにようにする。「受注を得る」までのプロセスを逆順に経験させいくのがバックワード・チェイニングである。ベテラン営業マンと共に、そうしたことを逆順に経験させていくことで、営業のコツを体得させる方法である。
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