それぞれの職場の文化というのは、どうやってつくり出されるか。職場内におけるABC分析をしてみると、分かりやすい。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第317回目となる。
【引用はじめ】
- 私たちの周りには、さまざまなA(先行条件)→B(行動)→C(結果)がある。
- しかしそれは、各々の職場や家庭によって、ある一定の傾向を持っていることが多い。
- たとえばある職場では、A(先行条件)偉い人が集まる会議で→B(行動)突拍子もないアイデアを言うと→C(結果)白い目で見られる
- A(先行条件)前例がないときに→B(行動)試しにやってみると→C(結果)上司にたしなめられる
- A(先行条件)前例のある仕事については→B(行動)前例通りに進めれば→C(結果)誰からも文句を言われない
- するとその職場では、公式の場で誰もユニークなアイデアを口にせず、前例通りの仕事しかしなくなる
- つまり、「保守的な文化」が生まれる
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.86~p.87
【引用おわり】
前例を重んずる職場では、前例通りにやることが肯定される。前例からはずれるようなことは、否定されたり無視されたりするのである。保守的な行動が強化される職場となる。
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