最終目標の行動ができるところから逆順にやらせて、ひとつながりの行動ができるようにする。それがバックワード・チェイニングと言われる手法である。新人が営業活動を学ぶには効果的な方法である。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第297回目となる。
【引用はじめ】
- 昔ながらの営業育成では、先輩や上司などが自分でお客様を開拓し、案件を契約寸前まで持ってゆき、顧客の理解と協力のもとに、契約締結だけを新人にやらせることがある。
- 新人にしてみれば、ある日、先輩や上司から「このお客様のところに行ってこい」と言われ、行ってみると契約がいただけてしまった、ということになる。
- 会社に帰ってくると、その先輩や上司に、「おっ。契約がとれたのか。やるじゃないか!」などと皆の面前で激賞される。
- そうすると、契約をとることがこんなに嬉しく素晴らしいものなのかということを知り、ぜひまた契約をとりたいと思い、行動することになる。
- このように、最後の行動から始めて逆順に強化してバックワード・チェイニングも、長いプロセスを順番にフォワード・チェイニングしてゆくのとはまた違った効果を生む。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.75
【引用おわり】
一連の行動をつなげて成り立たせるようにするのがチェイニングと呼ばれる手法である。最初の行動から順番につなげてゆくのがフォワード・チェイニングである。逆に最後の行動から逆順につなげられるようにするのがバックワード・チェイニングである。
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