3社の希少物質ノップニップの採掘量がこの10年で大きく違ってきている。それは、X社・Y社・Z社の仕事の取り組み方によるものだ。そのことについて、島宗リーダー本による第10回目の引用である。今度は、X社・Y社に続いて、Z社の働き方を説明する。
【引用はじめ】
3社のプラントがある各地域に、地理的、気候的な差があるわけではありません。ノップニップの埋蔵量にも、テナ族の集落の文化や教育の程度にも大差はありません。給与の平均も同じです。
ところが3社の社員のパフォーマンスには見逃せないくらいの大きな違いが生まれたのです。なぜでしょう?
この星の資源開発に新規参入を計画しているa社のあなたは、3人の部下に潜入調査を命じました。それぞれ、X社、Y社、Z社の社員になりすまし、現地に飛び、何が起こっているか報告させたのです。
三番目の部下からの報告です。
「これまで私が見たことのないタイプの会社でした。最初に驚かされたのは、監督がほとんど仕事をしていないことです。どこをどう掘るのかはテナ族の社員任せのようでした。監督はちょくちょく社員に話しかけていましたが、よくよく聞いてみると、今どこをどうやって掘っているか質問しているようでした。テナ族の社員たちは、自分たちで複数のチームをつくり、チームごとにノップニップの採取量を競い合っています。そしてライバルのチームに勝つためにはどうしたらいいのかを夜遅くまで残って話し合っていました。まるでゲームをやっているかのように熱中していました。自分があの会社で働き続けても、あのようなマネジメントができるのかどうかわかりませんが、とても興味を持ちました。」
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.16~p.17 )
【引用おわり】
上記のZ社の働き方は、自発性を重んじたものだ。チームごと、ノップニップを採掘するためにテナ族の社員たちがアイデアを出し合っている。監督はそれを見守っている。採掘量を増やすためにはどんなやり方があるか追求し続けている。
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