ここで例として出しているリーダーの中田さんは、自らを人付き合いが苦手で人見知りとみなしている。部下との関わりもぎここちない。できれば、あまり接触したくないぐらいに思っている。そのことについて、島宗リーダー本による第30回目の引用である。
【引用はじめ】
部下から信頼を得られてない中田さんは次のように言います。
「私は人付き合いが苦手です。人見知りだから、部下と話をしようとしても、何を言っていいのかわからず、言葉につまってしまいます。自分のオフィスから下の階に降りると、それだけで部下たちの視線が集中します。何十人もの目が一斉にこちらを見るんです。彼らにとって役立つことや気のきいたことを言えるわけでもないのに……。話しかけても彼らの仕事の邪魔になるだけです。だから"下"にはできるだけ降りず、自分がすべきことに集中するようにしたのです。」
そう朴訥に語る中田さんからは、部下の評価とは正反対の誠実な人となりが感じられました。大きな誤解が生じていたのです。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.27 )
【引用おわり】
中田さんは、悪気があって部下との関わりを避けたがっているわけでない。部下に対して、どうかかわったらいいか迷ってしまうのだ。そのことで悩んでいる。意外と本人としては、深刻な問題を抱ええている。そうであれば、こうした問題を解決する対策こそ必要だ。中田さんが部下とのかかわりを問題なくできる段階から少しずつ慣れるようにしていくのだ。
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