物事を学んだからと言って、必ずしも実行するとは限らない。学習することと、遂行することは区別することが大事だ。研修で学んできたことが、現場で実行されるかというとそうはならない。そうした内容について、島宗リーダー本による第108 回目の引用である。
【引用はじめ】
リーダーが知っておくべきなのが学習と遂行の区別です。
学習とは、それまでできなかったことができるようになることです。新しい行動の習得です。
遂行とは、できるようになったことをすることです。習得した行動の実行です。
行動は学習されたら必ず遂行されるとは限りません。ゴルフレッスンを受けてパターを打つ技術が上達しても、ゴルフをする機会がなければ実行できません。米やパンなどの炭水化物を控えると痩せると知っても、目の前に出された炊きたてご飯を食べずに我慢することは至難の業です。
学習にも遂行にもそれぞれそのための随伴性が必要なのですが、この区別が不十分だと、できるのだからやってしかるべきという幻想の虜になってしまいます。そして、できないと「やる気がないのか!」と個人攻撃の罠にまっしぐらです。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.64~p.65 )
【引用おわり】
学習したこととそれを遂行することとは、随伴性が異なるので同一視できません。学習したことを遂行するように強化随伴性が必要である。そうじゃないと、学習してできるようなことでも、遂行するようにはならないのである。学んでできるのだから、やらないのはおかしいと「個人攻撃の罠」にはまってしまう。
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