部下が上司から仕事のことで叱られたり、批判されたりする。それらの不安や恐れなどから逃れようとして仕事を続けることになる。叱られないように、批判されないようになどとびくびくしながらの仕事である。そうした内容について、島宗リーダー本による第128回目の引用である。
【引用はじめ】
上司に叱られた部下が、それ以上叱られないために仕事をしたり、上司から批判されないように仕事をする行動は、嫌子消失の随伴性(逃避)や、嫌子出現を阻止する随伴性(回避)で強化されています。
こうした随伴性は負の強化と呼ばれます。負の強化も行動を増やす随伴性ですが、叱られたり、批判されることが前提ですから、不安や恐れなど、嫌悪的な情動反応がつきものです。
それに、叱られないこと、批判されないことが行動を動機づけているので、新しい提案をしたり、過去の習慣を疑ったり、たとえ上司のやり方が明らかに間違っているとわかっているときでもそれを指摘するような行動は生じません。
負の強化で強いチームはつくれません。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.71~p.72 )
【引用おわり】
部下が上司から批判などされないように、不安感抱きながらの仕事をする。それでは自ら良いアイデアを積極的に提案することなど控えるようになる。積極的に仕事に取り組む姿勢だってなくなる。上司の顔色をうかがった仕事に終始することになるのだ。
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