中田さんは、部下に話しかけてもっとコミュニケーションをとらなければと思っている。しかし、場面によってはうまくコミュニケーションが取れていない。そうした内容について、島宗リーダー本による第111 回目の引用である。
【引用はじめ】
先行事象(A)「会議や打ち合わせ以外のときにも」→標的行動(B)「部下に話しかける」→後続事象(C)「業績が上がる」(ー)、「部下が育つ」(ー)、「自分の評価が上がる」(ー)
業績の向上も、部下の成長も、自分の評価が上がることも、中田さんの行動にとっては好子のはずです。だとすれば好子出現による強化によって、標的行動が増えるはずですが、現実はそうではありません。だから、上のABC分析にあるように、後続事象の括弧の中はどれも横線(ー)で、効果がないということです。
後続事象が行動に影響するためには、以下に挙げる四つの条件が満たされなければならないのです。
- 即時性
- 言語化
- 「塵も積もれば山となる型」への対策
- 「天災は忘れた頃にやってくる型」への対策
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.66~p.67 )
【引用おわり】
中田さんの部下とのコミュニケーションがうまくとれてないことがABC分析で明らかだ。それをうまくとれるようにするための条件が必要である。それが上記の四つである。「部下に話しかける」行動の後続事象にこの四つの随伴性があれば、「話しかける」行動の頻度が増える。
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