行動したとしても、その後続事象の環境変化が「即時性」がなかったり、「言語化」されなかったりしたら、将来の行動への影響が弱まる。また、その後続事象が「塵も積もれば山となる型」となるようもので、ごく小さな環境変化だけだとすれば、将来の行動への影響はあまりない。そうした内容について、島宗リーダー本による第113 回目の引用である。
【引用はじめ】
後続事象が行動に影響するためには、以下に挙げる四つの条件が満たされなければならないのです。
- 即時性
- 言語化
- 「塵も積もれば山となる型」への対策
- 「天災は忘れた頃にやってくる型」への対策
3番目の「塵も積もれば山となる型」への対策は、言語化しても効力を持ちにくい随伴性がある場合です。行動を何回も継続して実行することでのみ生じる後続事象です。もし中田さんが、部下に一度だけ話しかければ半年後に確実に業績が上がるのなら、たとえ6か月遅延があっても行動の実行に問題はありません。
ところが、毎日部下に話しかけ続けることで、数か月後、もしくは数年後にようやく成果が生まれるという、塵も積もれば山となる型の随伴性は、言語化しても、行動への効力がほとんど期待できません。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.66~p.67 )
【引用おわり】
中田さんにとって、部下への話しかけは、何回も続けないと定着しない。部下に話しかけることで、毎回強化される必要がある。そうした話しかけるという行動の後続事象が強化の機会を繰り返してはじめてうまくいくのである。「塵も積もれば山となる型」の行動が実行できるようになるのだ。
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