中田さんにとっては、部下に話しかけることは大切だということはわかっている。しかし、会議など以外はそれができない。普段の気軽な場ではうまく話しかけられないのである。そうした内容について、島宗リーダー本による第110 回目の引用である。
【引用はじめ】
中田さんは自分のためにも、部下のためにも、会社のためにも、部下ともっと話をしないとならないとわかっていました。そうすれば業績も上がるし、部下も育つし、自分の評価も上がるからです。
このような随伴性は元々存在していたのです。
先行事象(A)「会議や打ち合わせ以外のときにも」→標的行動(B)「部下に話しかける」→後続事象(C)「業績が上がる」(ー)、「部下が育つ」(ー)、「自分の評価が上がる」(ー)
業績の向上も、部下の成長も、自分の評価が上がることも、中田さんの行動にとっては好子のはずです。だとすれば好子出現による強化によって、標的行動が増えるはずですが、現実はそうではありません。だから、上のABC分析にあるように、後続事象の括弧の中はどれも横線(ー)になっています。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.65~p.66 )
【引用おわり】
中田さんがもっと普段から気軽に部下に話しかけるようにしたい。それがなかなかできない。どうすればよいか。部下に普段も気軽な話ができるための強化随伴性が必要ということになる。
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