標的行動が不明確だったりすると、目指すべき行動とは大違いの行動が生じたりする。誤って、つけあがる行動を強化してしまうことだってある。そうした内容について、島宗リーダー本による第391回目の引用である。
【引用はじめ】
「今月は行動目標90%達成したそうだね。すごいね」「先週に引き続き、今週も検査実施率が100%だったそうだね。素晴らしい!」
これなら、褒めるのが苦手なリーダーにも比較的簡単に実行できるはずです。
正の強化は、特定の行動に対して生じる現象です。好子が出現すると、その直前に実行されていた行動やそれに類似した行動が増えます。それ以外の行動は増えません。
褒めているうちに、"つけあがる" と思われる行動がもし増えたとするなら、それは伸ばそうとしている行動が焦点化されていなかったり、あるいは褒めるタイミングがずれていて、伸ばしたい行動ではなく、"つけあがる" と思われる行動を強化してしまっている可能性があります。つまり、使い方の誤りです。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.200~p.201)
【引用おわり】
つけあがるなどの問題行動を生じさせないためには、伸ばしたいと思う標的行動を具体化することである。また、標的行動の直後に適切な好子を出現させるのだ。問題行動が生じているのは、そうした行動を強化していると理解すべきだ。
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