子どものいたずらに対して、大人が叱っても一時的には止めることもある。しかし、またいたずらを繰り返す。叱ることが嫌子の機能を果たしてない。叱ってもそれは嫌子でない。単なる嫌子の思い込みにしか過ぎないのである。そうした内容について、島宗リーダー本による第377回目の引用である。
【引用はじめ】
子どもは大人の気をひくためにいたずらをすることがあります。あまりにしつこいので、大きな声で強く叱り、子どもを泣かせてしまった方もいるでしょう。そのときにはいたずらは止みますし、数分間はいたずらしなくなるので、大人の叱る行動は強化されます。でも、「大人から注目される」ことで、子どものいたずら行動も十分に強化してしまいましたから、また後日、同じような場面ではいたずらが繰り返されることになります。
つまり、子どもにとっては、V(大人から注目される)=B(いたずらする)
大人にとっては、 V(子どもが静かになる)=B(子どもを叱る)
という公式が適用されているのです。そして、よく見ると、この2つの公式が互いに入れ子のように作用しているのがわかります。叱っているのだから行動は減るはずだという嫌子の思い込みもあり、この悪循環に気づかず、叱ることで、知らず知らずにいたずらを増やしている親御さんは少なくありません。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.194~p.195)
【引用おわり】
子どもを叱ることが大人には嫌子の思い込みにしか過ぎないのだ。そのため、子どものいたずらは繰り返す。大人の叱ることが、子どもには注目という好子になっているので、強化されることになっている。
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