「感情は行動の原因でない」と言われると、びっくりする。常識的には、カレーを注文するのは、カレーが好きという感情があるからだ。しかし、行動分析学では、感情を取り入れなくても、行動だけで説明することができるとする。そうした内容について、島宗リーダー本による第397回目の引用である。
【引用はじめ】
感情には配慮すべきですが、もう一つ、気をつけないといけないことがあります。それは、感情を行動の原因とする誤解です。
カレーショップの経営を想定して解説しましょう。常識的に考えると、お客さんは、カレーが好きだから(感情)、注文する(行動)わけですが、これは常識ゆえの誤謬です。
知識が行動の原因にならないように、感情も行動の原因にはなりません。
行動分析学では次のように考えます。
カレーを注文すると(行動)、カレーを食べることができて(好子の出現)、その結果、カレーを注文する行動が強化される。
(島宗理著 「部下を育てる!強いチームをつくる!リーダーのための行動分析学入門」2015年 日本実業出版社刊、p.203)
【引用おわり】
カレーが好きだから、注文するのではない。カレーを注文すると、カレーを食べることができて、うまかったという結果が、その後もカレーを注文するようになる。それが、行動分析学の考え方だ。それで、カレーが好きという感情が生ずる。感情は行動の原因ではないのである。
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