行動はどんな条件によって左右されるのか。遺伝・歴史・現状がどうなっているかで、行動が変わる。それがどう影響し合って、現状の行動を変えるのだろう。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第63回目の引用である。
【引用はじめ】
行動は、遺伝と歴史と現状の三つの条件に影響される。過去の行動随伴性と現状の行動随伴性によって、行動は変わる。
過去の行動随伴性は、 (1) どういう先行条件でどういう行動が起こりやすいか、 (2) どういう行動がどういう結果によって強化されたり弱化されるかを決定する。前者は、すなわち行動レパートリーのことであり、後者は派生の原理によって、どんな環境変化が好子や嫌子として働くようになったかということである。遺伝と過去の行動随伴性の違いによって個人差が生まれる。現状の行動随伴性が同じでも、それぞれが異なるように行動するのは、遺伝と過去の行動随伴性が違うからだ。これらをまとめて、我々は日常、「性格」とか「個性」と呼んでいる。(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.35~p.36)
【引用おわり】
遺伝や歴史によって形成された行動随伴性がまず前提としてある。そこに、現状における行動随伴性がからまることで、個人の行動が生ずるのである。それが個人差となり、個性と総称されものとなる。
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