2025年2月11日火曜日

問題解決(72) 「生得的な反射行動」

 生得的な反射行動は、レスポンデント行動と呼ばれるものである。犬に肉片を見せるだけで涎をたらす反射などである。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第72回目の引用である。

【引用はじめ】

 レスポンデントには強化の原理や弱化の原理は働いてない。ベルの音を聞かせて犬がよだれをだし、それを肉片で強化しているわけではない。唾液を分泌した直後に肉片が食べられなくても、犬は涎を流し続ける。唾液分泌は先行条件(A)のみによって引き起こされているからだ。だから、レスポンデントの分析にはABC分析ではなく、次のAB分析を使う。

 行動(B)には、必ず、生得的に身に付いている行動が入る。レスポンデントでは、派生の原理によって中性子が反射子化する。行動には変化がない。新しい行動が学習されるわけではないからだ。

 (島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.41~p.42)

【引用おわり】

 生得的な反射行動は、先行条件があれば生ずる行動である。そこが、新しい行動を学習するものとは異なる。先行条件によって、必然的に反射が起こるのである。

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