溺れたことがきっかけでプールが怖くて、近づくこともできなかった。その人を系統的脱感作法を使って、プールに入れるようになった。その後、段階的な支援によって、脱力して浮くことができるようになり、ばた足で進めるまでになった。さらに、一歩一歩自由に泳げるところまでいった。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第85回目の引用である。
【引用はじめ】
ゆっくりではあるが、泳げなかった人は一歩一歩確実に標的行動(ばた足で12m進む)を習得していた。第三段階では、息継ぎが、第四段階では腕の動きが、第五段階ではすべての組み合わせがおなじように指導され、彼は1000mを泳ぎきれるようになっていた。
もう水は怖くない。自由形で思う存分、泳ぐことができる。
(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.46~p.47)
【引用おわり】
泳げるようになるまで、ステップバイステップで支援を続けた。水中で浮く、ばた足で進む、息継ぎ、腕を動かす、それらの動きを組み合わせるなどができるようにしたのである。支援者がモデルを示したり、動きがうまくいったらすかさず誉めた。失敗したら、具体的に動き方を指摘したのである。こうした地道なやり方が功を奏する結果となった。
0 件のコメント:
コメントを投稿