プールが苦手になって、プールのことを考えただけで恐怖してしまう人がいる。そのようなトラウマを抱えるようになったのはなぜか。レスポンデント反応による説明では、下記のようになる。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第77回目の引用である。
【引用はじめ】
A子の場合、小学校の体育の時間にプールで溺れそうになったという経験とその後の恐怖症を分析すると次のようになる。
A(先行条件)プール → B(行動)苦痛
[↑ 派生]
A(先行条件)肺に水 → B(行動)苦痛
プールに入ったり、泳いでいる自分を泳いでいることは、初めは中性子であり、苦痛を引き起こさなかった。ところが溺れかけて肺に水が入り、プールや泳ぐことが苦痛と組み合わされ、派生の原理が働いて、これらの状況が反射子化してしまった。プールのことを考えただけで溺れたような苦しさを味わうようになってしまった。このレスポンデントがA子の "トラウマ" の正体だったのだ。
(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.43)
【引用おわり】
プールで溺れて水を飲み込んでしまった。それも水か肺に入ったのである。その苦しみがプールのことを考えただけでも、感じてしまうのである。
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