"南の島でイルカと泳ぐ" という夢を実現するには、どうするか。ただ、夢を語るだけでは実現できない。実際、どのように行動すればよいかをリストアップするのがいい。行動をリスト化するには、できるところから始める。段階的に進めるのである。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第88回目の引用である。
【引用はじめ】
"南の島でイルカと泳ぐこと" という究極の目的を実現したい。しかし、これだけだと漠然としていて、すぐに訓練を始められない。最初に標的行動をより具体的に決めなければならない。そのためには課題分析を行う。課題分析では、最終的な目標課題を達成するために、どんな行動がどんな順序で起こらなければならないかを洗いだした。
- 水着に着替える
- シュノーケルなどの装備をつける
- 海に飛び込む
- 立ち泳ぎする(海中に浮かぶ)
- イルカのいる方向を向く
- 泳ぎ出す
- イルカを見ながら泳ぐ
1 はすでに行動レパートリーにある。 2 も簡単な先行条件(「こうやって下さい」と手本を見せながら促す)によって生じる行動である。だから訓練する必要はない。水を恐れるレスポンデントがある人にとって 3 は克服すべき最初の問題だ。そこで、支援者が系統的脱感作法を使い、反射化した水やプールを中性子に戻した。 4 から 7 を実現するためには、リラックスした自由形で、できるだけ長い時間泳げるようにした。遠泳に最適なフォームを、自分が泳いでいるビデオ観察することで分析した。こうして具体的な標的行動のリストができあがった。
(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.47~p.48)
【引用おわり】
ここでは、イルカと泳ぐことだけの内容になっている。しかし、他の要素として、南の島に行くための資金をどのように準備するかなども必要だ。このことだって、なかなか大変である。また、いつどこに行くか。休みはとれるかなどもある。実現のためには、意外とさまざま考えるべきことが多いのである。
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