パブロフによる条件反射の実験は有名である。犬は肉片がなくてもベルを鳴らしただけで、よだれをたらすようになったのである。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第71回目の引用である。
【引用はじめ】
パブロフというロシアの生理学者が行った実験は有名である。初めはベルの音を聞いてもよだれをたらさない犬が、ベルをならしてから肉片を与えることを何回か繰り返すと、ベルの音を聞いただけでよだれをたらすようになる。
犬にとって肉片は生得的に唾液の分泌を引き起こす。これを反射という。ここでは肉片のように反射を引き起こす刺激を反射子と呼ぶことにする。一方、ベルの音は生得的には唾液の分泌を引き起こさない。ところがベルの音と肉片を続けてみせると、派生の原理が働いて、ベルの音だけで唾液が分泌されるようになる。これを条件反射という。
(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.41)
【引用おわり】
パブロフは、肉片とベルの音が結びついて、犬がよだれをたらすことを明らかにした。こうした反射行動を見出した画期的な実験だった。これによって、生理的な行動原理を説明する新しい理論を構築したのである。
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