2025年8月15日金曜日

組織が変わる(67) 「罰やペナルティで働かせることの問題」

 強制したり、叱りつけたりして仕事をさせるマネジャーに対して、部下はつねに不安を抱きながら、おそるおそる仕事をする傾向がある。これでは、組織として大きな成長は望めない。そのことに関する、石田本による第67回目の引用である。

【引用はじめ】

 積極的なリインフォース(強化)が見当たらないのに行動している場合、そこには罰やペナルティがあることが多い。これらは行動を減らすものだと解釈されるのだが、より正確に言えば「望ましくない行動を防ぐための行動」を増やしている。

 マネジャーの中には、罰やペナルティをちらつかせて部下を働かせようとする人がいるが、こうしたマネジメントは社員に大きな精神的負担を強いる。職場やマネジャーに近づくだけで不快感や恐怖感、不安感が高まり、職場から離れたいという願望を生む。そして結果的に会社全体のパフォーマンスを下げてしまう。

(石田淳著「短期間で組織が変わる行動科学マネジメント」p.106~p.107  2007年 ダイヤモンド社刊)

【引用おわり】

 罰やペナルティを用いると、一時的に仕事をがんばっていると見える。そのため、マネジャーは安易にそうしたやり方を用いがちなのである。部下たちはびくびくしながら、指示待ちになってしまう。 

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