「天ぷらそば」を食べて「おいしかった」となれば、その店でまた「食べる」可能性は高い。しかし、「おいしくなかった」となれば、その店では決して食べようとしないはず。天ぷらそばを食べた結果がどうだったかで、次の行動が決まるのである。そのことに関する、石田本による第83回目の引用である。
【引用はじめ】
人の行動を方向づけるのは結果だ。 たとえ先行条件と行動が全く同じでも、結果によって次の行動は大きく変わる。
たとえば、次のケースはどうだろう。
A(先行条件) 「評判のそば屋。出前もしてくれる」
B(行動) 「天ぷらそばを注文する」
C1(結果1) 「おいしかった」
C2(結果2) 「まずかった」
鈴木さんが出前を注文した。電話の応対はきわめて良かった。三十分後、天ぷらそばが届いた。評判どおりおいしかった。(結果1)
佐藤さんが出前を注文した。電話の応対はきわめて良かった。三十分後、天ぷらそばが届いた。麺が延び、すっかり冷めていた。(結果2)
再び出前を注文するのはどちらかだろうか。
(石田淳著「短期間で組織が変わる行動科学マネジメント」p.118 2007年 ダイヤモンド社刊)
【引用おわり】
その店の天ぷらそばは、おいしかったか、おいしくなかったかで、次に注文するかどうかが決まるのである。だから、そば屋さんはお客さんから「おいしい」と言ってもらうようにそばの味を工夫する。リピート客がいなければ、店は成り立たないからだ。
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