誰でもがリインフォース(強化)だというのはない。人それぞれだ。そのことを十分踏まえた対応が重要だ。皆勤賞パーティに招待されることが嫌だという人もいるのである。そのことに関する、石田本による第110回目の引用である。
【引用はじめ】
昔から「十人十色」と言われるように、ある人が好む結果を、別の人は嫌いだと感じるケースも珍しくない。たとえば、皆勤賞を設定したら社員がさぼるようになったという笑えない事例が報告されている。表彰制度の一環として皆勤賞を新設したのだが、そのほうびというのが皆勤パーティへの招待だった。社長をはじめ重役が勢ぞろいし、食事をしながら皆勤を称える。社員たちはひそかに話し合った。
「つまり一日だけ休めば、重役たちの前に座らなくて済むわけだ」彼らにとって、経営陣と同席することは罰みたいなものだったのである。リインフォース(強化)と罰が人によっていかに違うかを示す例である。
(石田淳著「短期間で組織が変わる行動科学マネジメント」p.132 2007年 ダイヤモンド社刊)
【引用おわり】
何がその人にとってリインフォース(強化)かは、実際試してみなければわからない。思い込みで大丈夫だろうと思っても、意外にそれはリインフォース(強化)でないこともある。うまくいかなければ、別なリインフォース(強化)で試すことである。
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