心理学者セリグマンは「学習性無力感」を発見した。年中叱られた環境にあると、無気力状態に陥る。逆に、その環境が叱られなくなったとしても、無気力状態は続くことになる。そのことに関する、石田本による第96回目の引用である。
【引用はじめ】
行動分析に「4:1の原則」 (4 to 1 rule)がある。4つ褒めたら1つくらい罰を与える、あるいは叱る。この程度なら悪い副作用は出ないということだ。しかし、それでも罰やペナルティは極力使わないほうがいい。
アメリカの心理学者マーティン・セリグマン(Martin E.P. Seligman)が行った有名な実験がある。かれは犬を鎖でつないでおき、逃げようとするたびに電気ショックを与えた。これを繰り返していると、犬は鎖を外してもその場から逃げなくなったという。
(石田淳著「短期間で組織が変わる行動科学マネジメント」p.125~p.126 2007年 ダイヤモンド社刊)
【引用おわり】
意欲ある行動を身につけるためには、褒めることを優先すべきである。うまくいかなかったら、たまに、叱ることがあったとしても、それは極力避けるようにした方がいい。褒めることと、叱ることの比率は4対1ぐらいが妥当である。
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