部下の行動に対し、上司は不満のため怒ったりすることが多い。これでは、部下は上司をあまり快く思わない。仕事に対しても、あまり好きになれない。さらに、職場そのものもだんだんと嫌になってくる。あげくは辞めたりなりかねない。そのことに関する、石田本による第95回目の引用である。
【引用はじめ】
行動を増やすものがリインフォースであり、減らすものが罰とペナルティである。日本企業のように罰やペナルティを多用していると、自発的な意欲が減退していく、なぜなら、社員が「絶望感」を学習するからだ。
たとえば、いつも怒っている上司がいるとしよう。彼は部下の行動を怒っているだけで、部下の人間性を否定しているわけではないのだが、叱られてばかりいる部下はやがて上司を嫌いになっていく。そして次に職場が嫌いになる。これを「一般化の原理」(generalization)と呼ぶ。このような連鎖を生まないためにも、罰やペナルティといった手段は組織の中ではなるべく使うべきではない。
(石田淳著「短期間で組織が変わる行動科学マネジメント」p.125 2007年 ダイヤモンド社刊)
【引用おわり】
仕事がうまくいったら褒めたりあまりしない。上司は部下が仕事できるのは当たり前と思っているからだ。でも、部下は時おり褒められれば、うれしい。失敗すると怒られるばかりではやる気が失せる。上司は怒ることが多くなっている。部下の仕事を高める上では、褒めるといったリインフォース(強化)を多く用いたほうが有効だ。
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