結婚記念日で、鈴木さんも佐藤さんも、妻に花を贈った。鈴木さんは妻から喜ばれた。佐藤さんは妻から無視された。次から妻へのプレゼントはどうするだろうか。鈴木さんはまたプレゼントするだろう。佐藤さんはプレゼントしないんじゃないかなあ。そのことに関する、石田本による第84回目の引用である。
【引用はじめ】
人の行動を方向づけるのは結果だ。 たとえ先行条件と行動が全く同じでも、結果によって次の行動は大きく変わる。
たとえば、次のケースはどうだろう。
A(先行条件) 「今日は結婚記念日だ」
B(行動) 「花を買って帰る」
C1(結果1) 「喜ばれた」
C2(結果2) 「無視された」
残業中の鈴木さんは、今日が結婚記念日であることを思い出した。しかし自分だけが先に抜け出すわけにいかない。せめて形だけでもと、夜遅くに花を買って帰った。妻はその心遣いに涙ぐんだ。(結果1)
残業中の佐藤さんは、今日が結婚記念日であることを思い出した。しかし自分だけが先に抜け出すわけにいかない。せめて形だけでもと、夜遅くに花を買って帰った。妻は「ありがとう」と言ったきりテレビに夢中になっている。(結果2)
来年の結婚記念日は、再びプレゼントをするのはどちらだろうか。
(石田淳著「短期間で組織が変わる行動科学マネジメント」p.118~p.119 2007年 ダイヤモンド社刊)
【引用おわり】
妻へプレゼントした鈴木さんと佐藤さんでは、結果が違う。妻から「喜んでもらえた」人と「無視された」人では。次は「プレゼントを準備する」人、逆に「プレゼントを準備しない」人となる。行動の直後の「結果」によって、次の行動に大きく影響するのだ。
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