2025年9月1日月曜日

組織が変わる(84) 「結婚記念日で花を贈った時の妻の反応」

 結婚記念日で、鈴木さんも佐藤さんも、妻に花を贈った。鈴木さんは妻から喜ばれた。佐藤さんは妻から無視された。次から妻へのプレゼントはどうするだろうか。鈴木さんはまたプレゼントするだろう。佐藤さんはプレゼントしないんじゃないかなあ。そのことに関する、石田本による第84回目の引用である。

【引用はじめ】

 人の行動を方向づけるのは結果だ。
 たとえ先行条件と行動が全く同じでも、結果によって次の行動は大きく変わる。
 たとえば、次のケースはどうだろう。
 A(先行条件) 「今日は結婚記念日だ」
 B(行動) 「花を買って帰る」
 C1(結果1) 「喜ばれた」
 C2(結果2) 「無視された」

 残業中の鈴木さんは、今日が結婚記念日であることを思い出した。しかし自分だけが先に抜け出すわけにいかない。せめて形だけでもと、夜遅くに花を買って帰った。妻はその心遣いに涙ぐんだ。(結果1)
 残業中の佐藤さんは、今日が結婚記念日であることを思い出した。しかし自分だけが先に抜け出すわけにいかない。せめて形だけでもと、夜遅くに花を買って帰った。妻は「ありがとう」と言ったきりテレビに夢中になっている。(結果2)
 来年の結婚記念日は、再びプレゼントをするのはどちらだろうか。

(石田淳著「短期間で組織が変わる行動科学マネジメント」p.118~p.119    2007年 ダイヤモンド社刊)

【引用おわり】

 妻へプレゼントした鈴木さんと佐藤さんでは、結果が違う。妻から「喜んでもらえた」人と「無視された」人では。次は「プレゼントを準備する」人、逆に「プレゼントを準備しない」人となる。行動の直後の「結果」によって、次の行動に大きく影響するのだ。 

0 件のコメント:

コメントを投稿