2022年7月24日日曜日

組織の閉塞感を行動レベルでとらえ直す

 組織が閉塞感に包まれて、組織全体に覇気がみられない。それを変えるにはどうするか。イメージといったあいまいなとらえ方では、組織を変えることは難しい。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第127回目となる。

【引用はじめ】

 「行動分析学マネジメントの基本」は次のとおりです。

  1. 問題を行動的に解釈する
  2. 現在の行動の原因となっている強化や消去や弱化を明らかにする
  3. 行動を変えるための新しい強化/消去/弱化を計画し実行する

 以上のような「基本」を踏まえて、次のような組織の変容に取り組む必要があります。

 まずは、現状の問題を行動的に解釈します。「閉塞感」というのは雰囲気であって行動ではありません。雰囲気というのものは目に見えないとらえどころのないものですから、それ自体を変えることはできません。あくまで人の具体的な行動を変えることで、職場の雰囲気は変わってゆくのです。

 職場の雰囲気は個人の事例より問題が複雑です。閉塞感という職場全体の雰囲気は、ある特定の個人の行動だけに由来するものではないからです。閉塞感という漠然としたイメージを、もう少し具体的な状態にとらえ直す必要があります。

舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.140

【引用おわり】

 組織の「閉塞感」といったことを具体的に行動レベルでとらえなければならない。それはどんな行動を指して言っているのか。そうでなければとっかかりが見出せない。行動として捉えられれば、その行動の原因を明らかにしやすい。そして、行動を変えるための方策を試みることができる。

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