2022年7月9日土曜日

うつむいている部下に声をかける

 うつむき加減で。「目を伏せがち」な部下が、目を上げるようにしたい。そのための上司はどのような働きかけをすべきか。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第111回目となる。

【引用はじめ】

 うつむいている部下を心配して声をかけるというのは上司として何らおかしくありませんし、それどころか、そうすべきであると言えます。人の上に立つ人にとって、元気のなさそうな部下にそっとしておいてあげようなどと接しないようにするというのは、優しさの名を借りた怠慢かもしれません。

 もしほんとうに何か問題を抱えているために下を向いているのであれば、そこで声をかければ問題を発見し解決してあげることができますし、別に何も問題なく順調に仕事をしているのであれば、上司のそうした言葉がけは(子どもが親の言葉をそう感じるように)部下にとっては少々うっとうしいのかもしれませんが、目を伏せるという行動を強化することになります。

 つまり、目を上げるという望ましい行動を強化し、目を伏せるという望ましくない行動は弱化するのです。

舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.130

【引用おわり】

 上司が部下に対して、優しく声がけすることによって、緊張感をやわらげたりすることができる。その時、部下が目を上げたら間髪入れず、上司はニッコリ笑みを浮かべるのである。

 上司によるきっかけ「優しい声がけ」⇒部下の行動「目を上げる」⇒上司の強化「笑みをうかべる」というABC分析である。 

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