2022年7月26日火曜日

働き甲斐を行動的に解釈する

 「毎日の仕事に働き甲斐を感じられない」について、行動分析学的にとらえ直してみよう。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第129回目となる。

【引用はじめ】

 「日々の仕事に働き甲斐が感じられない」とは、どういうことか。

 働き甲斐というのも感覚を表す抽象的な表現ですので、これを行動的に解釈する必要があります。「働く」という行動が消去または弱化されていることであると解釈できます。ここでは今、どのような消去や弱化が起きているのでしょうか。以下のようなことです。

  • 仕事をしても、成果があがらない(消去)
  • 仕事をしても、充実感が得られない(消去)
  • 仕事をしても、成長が得られない(消去)
  • 仕事をしても、お客様からクレームをつけられる(弱化)

舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.141

【引用おわり】

 「働き甲斐を感じられない」ということは、「働く」ことが強化されていない状況のことである。働いても、成果なし、充実感なし、成長なし、クレーム多しなどといったことがある。こうした消去や弱化が続けば、働く気が起こらなくなる。こうした状況をいっぺんには変えられないかもしれない。それでも、少しずつ成果を上げ、充実感や成長を得て、クレームを少なくする手立てを工夫することである。

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