「覇気のない」部下だとされている理由の一つは、「仕事がゆっくりだ」と上司などから見られている。なぜ、「ゆっくり仕事をする」のだろうか。そこには、行動の直後に強化や弱化されている結果があるはずだ。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第103回目となる。
【引用はじめ】
ゆっくり仕事をする困った部下のことを分析します。この職場においてゆっくり仕事をすると行動の結果は、以下のようになります。
- 上司が「まだかね」と言わんばかりのイライラした目で見る(弱化)⇒でも「目を伏せていれば平気」
- 上司が他の人に仕事を振り分ける(強化)
- 優しい同僚が手伝ってくれる(強化)
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.119~p.120
【引用おわり】
部下にとって、「ゆっくり仕事」してもなんら問題を感じない。それよりも、自らが有利になってしまう状況があるのだ。難しい仕事が、自分にまわってこない。上司から皮肉を言われても、どこ吹く風でいればいい。結局は、その部下はこんな人だとレッテルを貼られて、あきらめてしまう。部下にとっても、職場にとっても大きな損失である。
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