新製品の開発を推進するには、開発プロセスを明確に把握して、そのプロセスがうまくいったら強化するようにすることだ。新製品が完成するまで、なんの見返りもないでは苦痛ばっかりとなりかねない。もし、その売れ行きが悪かったらやりがいもないとなる。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第148回目となる。
【引用はじめ】
新製品の開発を課題分析して、次のような行動を強化するのです。
- 設計 設計図が描けたら祝う。
- 技術開発 製作に必要な技術を開発し、特許を出願したらまた祝う。
- ラボ試作 ラボ(研究室内)でプロトタイプが試作できたら、さらに祝う。
- 量産試作 ラボでの成果を踏まえ、工場で試作品が製造できるようになったら、もっと祝う。
- 市場投入 市場投入のために、製品(工場への移管)が完了したら、盛大に祝う。
普通の会社では、特許取得も試作品の完成も、できて当たり前といわんばかりの扱われ方をします。ですがそれでは、努力が報われる瞬間というのが、売り上げが立つまで訪れないことになります。しかも、新製品が売れるかどうかなど率直に言って神のみぞ知るですから。「当たる」か「はずれる」かは、誰にも分かりません。
そして「当たり」が出れば報われますが、「はずれ」が出たら報われないで終わります。しかし、それではまるで博打です。仕事は博打ではありません。ですから、仕事への報いを博打と同じにしてはいけません。努力したら努力しただけ必ず報われる仕組みを持たなければいけません。そうするからこそ、人は努力を重ねようとするのです。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.153~p.154
【引用おわり】
新製品の開発は簡単にできるものでない。完成品が売り出せるまでの課題分析が必要だ。その一つ一つの課題ができたら、よくやったと協力者と共に強化し合う。それが次の課題への意欲につながっていく。そんな大げさなことでなく、よくやったと励まし合ったり、酒などを酌み交わすなどだ。一つずつ課題をクリアできて良かったと喜び合うのである。うれしい気持ちを表すのである。自分たちは前進していると分かるとより意欲的になる。
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